福川哲也さん

福川 哲也さん

Tetsuya Fukukawa

飲食店経営

岩手、宮古の良さを最大限使い、サーフィンや音楽で伝えていく料理人

PROFILE

1996年生まれ。岩手県宮古市出身。商業高校卒業後、都内の料亭に就職。(株)瀬里奈で料理人の経験を積む。2018年に宮古にUターン。実家のウェットスーツ店で働き、2019年ほほえみ水道入社。趣味であるサーフィンは幼稚園から、音楽活動は中学2年の頃から10年以上活動している。2022年、天ぷら、創作料理の店「おいと」を開業。「おいと」は、娘の名前からとっている。妻、長女と暮らす。

山川海、宮古の良いところをフル活用

お仕事の内容を教えて下さい。

2022年から天ぷらと創作料理のお店をやっています。カウンターのみで、1品ずつ天ぷらをお出ししたり、創作料理のコース料理などを提供しています。おすすめは、天むすです。

1日のルーティンを教えてください。

朝の8時~9時頃に市場に行ったり、知り合いの魚屋さんから仕入れをします。そこから17時まで仕込みをし、少しの休憩をはさんだ後に、18時にオープンして21時半まで営業します。その後に片付けなどを済ませて24時頃帰宅します。

仕事のやりがいはどんな時に感じますか。

魚を自分で釣ったり、キノコなどの旬のものを自分で取ってきたりもするんですが、宮古のおいしいものを提供して、お客様に「おいしい」と言ってもらうことですね。関東の方から来たお客さんなどに、「こんな新鮮な魚食べたことない」と驚かれたりすると嬉しいですね。

これまでで大変だったことは何ですか。

以前は水道屋に勤めていたが、転職活動がコロナの影響もありスムーズにいかず。何しようかなと考えた時に、料理が好きだったので思い付きで今の店を始めました。お店をオープンする半年前に物件探しを始めたのですが、そこから自分でリフォームしたり、壁も自分で張ったりして。営業許可が出たのが前日だったり、営業開始後もメニューが決まっていなかったりで、開店するまでがとても大変でしたね。

仕事以外の日は何をしていますか。

音楽活動やサーフィンをしていますね。音楽活動は中学からしています。高校ではバンドを組んでいて、今はソロで活動しています。サーフィンは幼稚園くらいから続けています。

音楽活動を始めたきっかけは何ですか。

震災が起きてからすぐのことなんですが、市場でライブがあったんです。その時に、ライブに来ている人たちが音楽に勇気づけられているのを見て、自分も誰かを勇気づけていきたいと思い、始めました。

音楽活動の魅力はなんですか。

音楽の魅力は、曲でまちの良さを表現できることや、いろいろな場所で、いろんな人とつながれることですね。

音楽活動をしていて自慢できることや、思い出に残っていることはありますか。

「MONGOL800」と一緒にライブができたことです。ツアーのビデオに映りましたし、ラジオにも出ましたよ。ほかにも、毎週のようにライブハウスで演奏していたのですが、高校生のお客さんだけでライブハウスを埋めたことがあります。「みやごに帰りてー」という曲を作詞作曲して、ギターを使って歌っています。

これからの夢は?

宮古の良さをフル活用して暮らしていきたいです。仕事では、自分で魚を釣ったり、きのこを採りに行ったりしつつ、休みの日はサーフィンをして。宮古に良いものがたくさんあるので、使わないのはもったいない。サーフィンも音楽活動もずっと続けていきたいですね。

宮古での暮らしの満足ポイント・不満ポイントを教えてください。

過去に東京、埼玉に行きましたが、やっぱり宮古に勝るところなしですね。サーフィンも釣りもできるし、魚もおいしいし、空気はきれいだし、100点のまちです。最初は宮古から出たいと思っていたんですが、都会に出てみて、宮古ってすごいところだったんだなと改めて思いましたよ。不満ポイントはないんですが、しいて言うなら、港町なのに魚が高いことでしょうか。

福川さんにとって、ふるさととは?

震災などもあり街は変わってきていますが、住んでいる人の人々のやさしさ、温かさが全然変わっていないのが、このふるさとだと思います。

Uターンを考えているひとたちにメッセージを。

一旦宮古から出るのは良いことだと思うんです。私も「宮古には何もない、宮古から出たい」と思っていたんですが、出てみて初めて、宮古に当たり前にあったものの素晴らしさに気づいたので。これからも若い人たちが盛り上げていってほしいですね。まだまだ宮古は可能性があるまちだと思っているので。

2022年9月取材

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