小関洋次さん

小関 洋次さん

Yoji Koseki

こども園副園長

オフの時間は映像制作を楽しみ充実のUターン生活を送る、こども園副園長。

PROFILE

1992年宮古市生まれ。2011年宮古北高等学校卒業。盛岡大学児童教育学科に入学するも、映像制作の夢が捨てきれず中退。2014年東北電子専門学校に入学。映像制作学科卒業後、上京してテレビ朝日クリエイトに就職。2016年、祖母が始めた社会福祉法人慈愛会「あかまえこども園」に就職、現在に至る。

「今が一番楽しいですね。恵まれています。」

お仕事内容は何ですか?

あかまえこども園の副園長で、市内の保育所と学童保育の事務系のお仕事をしています。

一日のルーティンを教えてください

平日は、朝5時くらいに起きます。運動してご飯を食べて風呂入って、8時半に出勤。事務作業や行事の手伝いなどをしたり、ほかの施設に行って職員と打ち合わせをしたり、会計の仕事をして17時半に終業。自分でご飯を作って食べて、風呂入り、21時には寝ています。

こども園のお仕事の良いところは何ですか?

ほかの職場と大きく違うのは、子どもたちがいる環境だということですね。職員も皆、人への接し方を大切にしていて、それを感じられるのが良いですね。シンプルに子どもたちがかわいいですし、ストレスが溜まったとしても、イライラした顔を見せちゃいけない相手ですから、がんばろうって思えます。

印象に残っていることはありますか?

職員も優しい人が多いんですよ。遅くまで仕事をしていた時、職員さんが、冷蔵庫に焼きうどんを作るセットを入れていてくれて。ぼく、焼きうどん大好きなんですよ。「仕事しすぎだから、少し食べな」って言ってくださったんです。息子のような年の私を心配してくださったんですよね。そんな優しさにすごく助けられていますし、こういうところで仕事できてよかったなって思いました。

大変だったことや、辞めたいと思ったことはありますか?

予期せぬことが起こってガクンと落ちることはありますね。人との繋がりの仕事なので、歯車が合わずに、意図したことがうまく伝わらなかったりすると、しんどいと思うことはあります。でも、職業柄なのか地域柄なのかわかりませんが、周りの人たちが皆、優しい。きっと、相手のことを思って「こう伝えたら良いのかな」とか「こういうふうに言い換えよう」とか考えながら働いているんですよね。そういうのってすごく良いし、助けられます。

今後の夢を教えてください。

夢っていう夢はないんですよ。一度打ち砕かれているというか(笑)。高校を卒業して、四年制の大学に通ったんですが、テレビの仕事がしたいという夢を叶えたくて大学を中退し、映像系の専門学校に通いました。あこがれの職種に就職したんですけれど、夢を持ちすぎたのかガツンとやられてしまいまして。東京の映像制作現場は競争社会ですし、自分でプレゼンして人と対峙しないといけない。それがなかなかうまくいかなくて。もともと25歳くらいまでやって無理だったら宮古に戻ろうと思っていたので、帰ってきました。今は、宮古で映像や写真をやっている友だちが増えて、オフの時間には映像を作るお手伝いができるようになりました。だから今が一番楽しいですね。これができる環境が一生続けばいいです。

仕事以外の時間の過ごし方を教えてください。

平日は早く寝ますが空いた時間ではNetflixで映画などを観ています。週末は、頼まれた映像の編集をしたり、友だちといっしょに映像を撮りに行ったりしますよ。音楽も大好きなので、映像と音楽を結びつけられるミュージックビデオも作っています。宮古でラップをやっている子や、盛岡の女の子のミュージックビデオを作っている今が最高に楽しいです。

その趣味を宮古でやる良さはなんでしょうか。

宮古でも今まで行ったことのないところに友だちに連れて行ってもらったんですけど、遠くから眺めているときとは見え方がぜんぜん違うんです、写真や映像にするためにその場所に行くと。例えば月山。宮古市の全域がバーンと見えるし、雲が自分より下に見える。カメラを向けることに没入している時間は本当に楽しいです。それができることが、宮古で映像撮影をすることの良さでしょうかね。

その趣味は、今後どのようにしていきたいですか?

ずっと続けていきたいですね。続けるためには生活やお金も持続できるように努力しなきゃいけないですけど、うまく両立できる方法を探しつつ。この趣味は、スポーツなどと違ってずっと続けられるので、のんびりと続けていけたらと思います。そして、目にしてくれた方から反応があれば嬉しいです。

宮古の暮らしの満足ポイントや不満ポイントを教えてください。

天気が良くて仕事で車を使わない日は、自転車で通勤するんですけど、高浜から赤前までの防波堤から見える海がすごく好きです。それが身近にあることが満足ポイントです。もちろん都会に比べたらお店は少ないですけど、いい意味で誘惑が少なくて無駄遣いしないで済むし、私は落ち着いた環境が好きなので。ちょうどいいですね、宮古は。

小関さんにとって、ふるさととは?

「地元=ふるさと」かと言われたら、そうではないと思います。地元から離れて家族ができた人は、そこがふるさとになるでしょうから。そう考えると、守りたい人や好きな人がいる場所がふるさとなのかな。

Uターンを考えているひとたちにメッセージを。

いったん宮古からは出た方がいいと思います。いろいろな失敗をして、しんどい時に受け入れてくれる存在があるっていうのは地元を出ないとわからないことですからね。いろいろな経験をしてほしいなと思いますが、その時に、目標と限界値を決めておいてほしいです。「ここまでやったら無理をしないでおこう」とか、「ここまでやりきったら環境を変えよう」とか。そうやって、戻ってきたくなったら戻ってきてほしい。宮古に帰ってきてからも友だちはできますよ。

2022年9月取材

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