木村愛さん
Megumi Kimura
会社員
ヤクルトで働きながら宮古市を守る!笑顔が素敵な消防団員ママ
PROFILE
1989年生まれ。宮古市出身。宮古水産高校を卒業し、宮古ヤクルト販売株式会社に就職。2010年宮古市消防団第六分団に入団。高校時代には市内有志の高校生がお笑いライブを企画する、「みやこお笑いライブ実行委員会」に所属。現在は、仕事と子育て、消防団活動の並立を目指す。夫と5歳の息子との3人暮らし。
人と関わることで地元を元気に!
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お仕事内容を教えてください。
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宮古ヤクルト販売株式会社でヤクルトレディーのバックアップ、フォローを中心とした仕事をしています。今日は、ヤクルトレディーの欠員が出た地区に行って、商品をお届けしてきました。
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宮古ヤクルト販売に入社した経緯を教えてください。
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地元に就職したいと思っていました。地域を盛り上げるために何ができるか考えた時に、地元のお客様と直接関わり、元気づけられたらいいなという思いで入社しました。
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お仕事のやりがいについて教えてください。
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自分が身に着けた知識をお客様にお伝えして「役に立ったよ」という声をもらったときや、自分がやりたいと思っていたことを実現できたときです。会社のイベントの際に、私が作った映像を見た方が、涙を流したり笑ったりしているのを目にしたとき、やって良かったなと思いました。
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印象に残っていることを教えてください。
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やはり、東日本大震災は一生忘れられないです。「これからどうなるのか」、「仕事を続けられるのか」と不安でした。そこから立て直して元の仕事に戻ることができたので、人間の力ってすごいなと思いました。
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大変だったことを教えてください。
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震災からの復旧、復興に向けての活動が大変でした。体調、メンタルがボロボロになり、「今ここで辞めます」と言って、逃げてしまいたいと思ったことがたくさんありました。しかし、休みの日に仕事から完全に頭を切り離したり、好きなお酒を飲んだりして乗り越えました。
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今後の展望や夢を教えてください。
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みんなにヤクルトを飲んでもらいたいですね。あとは健康教室など、地域の方々のためになる活動をもっとしていきたいです。
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仕事以外の時間は何をしていますか?
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消防団の活動をしていて、第六分団に所属しています。夜に消防車に乗って地域を回る夜警のほかにも、火災予防運動でチラシを配って歩いたり。あとは、訓練への参加や地域のお祭りで警備の活動もしています。活動頻度としては、定期的に月に一回活動するほか、冬の夜警は週に一回、8月は松明かしの日に当番で活動しています。災害や火災があれば、時間も問わず飛び出していきます。
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経験年数はどれぐらいですか?
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今年で15年になります。
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はじめたきっかけは何ですか?
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20歳の記念に、人と違う何かを始めたいと思っていました。元々消防が好きで、仕事で消防署に行ったときに「消防が好きなんです」という話をしたら「消防団に入る?」と言われ、「入ります!」と即答しました。入るのが決まってからは、消防団活動を通して、地元を盛り上げられるのかもしれないと思いましたね。
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どんなところが消防団の活動の魅力ですか?
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人脈がとても広がるところです。あとは、夜に消防車に乗って走っていると、家の窓から小さい子が手を降ってくれるんですよ。それに応えて窓から手を振り返していると、ファンサービスをしている気持ちになります。ほかにも、訓練をしていると地域の人が「頑張ってね!」と言ってくれることがありがたいです。地域の中で、大事な役目をちょっとでも担っているのかもしれないと思うと、やりがいを感じます。
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女性消防団員として活動していく中で、悔しい思いをしたことはありますか?
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震災の時に、当時の分団長から「男でもすごく過酷な現場で活動しているから、女は来るな」と言われたことです。活動したいし、何かできるかもしれないのに、挑戦すらできないことがすごく不本意に感じました。私のことを思って言ってくださったのでしょうが、「差別しない」と言っていたのに「女は来るな」と言われたことがとても悔しかったです。
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消防団活動を宮古で行う良さや利点を教えてください。
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地域の人が仲間になっているので、地域の情報が割と早く入ってくることすね。年齢を問わず、対等に付き合えるところも良いところだと思います。
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消防団活動の今後の展望はありますか?
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団員を増やしたいです。六分団も年齢層が高いので、今の団員がそのままこの先10年続けられるかと考えると、疑問しか残りません。なので、男女問わず入団してほしいです。女性が増えたらきっと面白いと思うし、男性もどんどん増えてほしいです。
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宮古での暮らしの満足ポイントと不満ポイントを教えてください。
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満足ポイントは、子育て支援が充実していることです。医療費、保育料もかかりませんしね。うちは保育園に入園できず待機するということもなかったので、子育てをしやすいと思っています。逆に、不満ポイントは、遊べるところが少ないことです。ゲームセンターや買い物を楽しめる場所があったらいいなと思います。あとは大きい入浴施設がもっとほしいですね。でも、宮古にはまだまだ伸びしろがありますよね。今、遊べるところが少ないということは、これから増える可能性があるということですから。
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木村さんにとって、ふるさととは?
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自分にパワーをくれるところであり、離れたくない場所です。宮古を離れたいと思ったことはないけれど、一度宮古から離れていたら、もっと宮古の良いところに気づけたのにと思うこともありますね。
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Uターンを考えている人たちにメッセージをお願いします。
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だまされたと思って一度帰ってきてみてください。不便なことも愛すべきポイントになりますし、戻ってきたことで改めて気づく良さがあると思います。迷っているのであれば、帰って来てほしいです。そして美味しいお魚を食べてください。
2024年3月取材