出町 武将さん

Takeyuki Demachi

会社員

自分がしたことで誰かが喜ぶ仕事をしたい。 消防団活動にも精力的な工場従業員

PROFILE

1994年生まれ。宮古市出身。2013年に宮古工業高校(現宮古商工高校)卒業後、ラサ工業株式会社に入社。中学生のころ宮古排友会に参加しバレーボールを始める。21歳で宮古市消防団第3分団に入団。休日はカラオケやサウナを満喫。妻と3人の子どもと暮らす。

人と関わるようになって
宮古って良い町だと思えた

お仕事の内容を教えてください。

ラサ工業に勤めています。宮古では至るところから見える、あの大きな煙突のあるところです。仕事は製造業で、ガリウムというレアメタルを取り扱っています。ガリウムっていうのは、半導体の材料になったり、LEDにも使われているものです。私たちは、取引先から預かったり買ったりしたスクラップからそのレアメタルを取り出し、お客様に返したり販売したりするお仕事をしています。

1日のルーティンを教えて下さい。

朝7時半すぎに出社して、7時55分からラジオ体操をします。8時に始業し、10時の休憩をはさみながらお昼まで仕事です。午後は13時からで、15時の休憩をはさんで17時まで、っていうのが基本です。イレギュラーがあれば残業もあります。

今のお仕事のやりがいは何ですか?

リサイクルをしているので、持続可能な事業として、社会の役に立っていることですかね。お客様からするとゴミになるものからレアメタルを取り出して売るので、目には見えないけど、どこかで役に立っていると感じながら仕事できることがやりがいです。

今の仕事で印象に残っていることを教えてください。

工程を経て金属ができあがる時は毎回印象的ですよ。ガリウムという金属は特殊で、普通の金属は、硬い固形のものを想像すると思いますが、ガリウムは融点が低く、液体の様な見た目ででき上がります。最終的には固まっていくんですけど、工程を経てガリウムが出来上がった時は、「おおっ!」ってなりますよ。

大変なことはありますか?

化学薬品を使いますので危険を伴うところでしょうか。マスクをしたり手袋をしたりして仕事をします。製造業とはいえ、化学工場みたいなところなので。安全に気をつけながら作業することですかね。

もともとこういう業種の仕事に興味があったのでしょうか。

今の仕事は、もともと希望していたわけではなく、本当は美容師になりたかったんですよね。自分は人と話すのがすごく大好きで、自分がしたことで人に喜んでもらえる仕事がしたいと思っていたんです。今でもそう思っていて、それが軸だとも思っているんですけどね。家庭の事情でそっちの道には進めなかったんですけど。でも、希望の職種ではなかったとしても、その環境に適していかないといけない。今の仕事でやりがいを見つけていかないと。今、製造の仕事をするかたわら、電気系の保全の仕事をしているんですよ。大きな設備の更新は電気工事会社にお任せしていますが、簡単なものは私がやっています。自分が電気の仕事をすることで、依頼してきた工程の方々の助けになっている、誰かが喜んでくれると感じると嬉しいですね。先ほど言った、軸の部分というか。だから自分の中では、今の仕事も、やりたいことをやっているという感覚でいます。

では、今後の夢を教えてください。

将来的には、電気設備の保全もできる人になって「電気と言えば出町」と言われるように、勉強や経験を積んでいきたいです。

仕事以外の時間は何をしていますか?

宮古排友会という社会人のチームに入ってバレーボールをしています。あとは家族と遊ぶことでしょうかね。サウナやカラオケも大好きです。あとは趣味ではないんですが、消防団にも参加して活動しています。

バレーボールを始めたきっかけを教えてください。

2歳上の兄に誘われたのがきっかけです。中学に上がる春休みに「部活来ない?」と誘われ、友だち何人かと行ったんですよ。その時「サーブ打ってみて」と言われて、みんながアンダーサーブをする中、かっこつけてフローターサーブを打ったら1発で入って。単純ですから、それで「俺、バレー部入ろ!」となりました(笑)。

バレーボールの魅力は何ですか。

チームプレイが魅力だと思います。落としたら1点になるので落とさずに繋げていくのがバレーボール。ボールを持ってはいけないし、落としたら1点っていうのはほかにはないんじゃないかな。あとスパイクは見ていてかっこいいですね。自分は身長が高くはないですが、ポジションはミドルブロッカーなんです。このポジションはすべてのブロックに関わるんですけど、ブロックを決めた瞬間はやっぱり楽しいですよね。

では、続いて消防団活動についてお聞きします。消防団に入ったきっかけは何ですか。

会社の先輩が3分団に入っていたことがきっかけですね。ある日参加した飲み会で、消防団員の「俺たちは、火を消すだけじゃなくて、家の思い出を残すために活動してんだよ」という言葉を聞いて、かっこいい!と思い、その場で入団を決めました。地域のためになるのがやりがいです。

消防団活動で大変だったことはありますか。

夜通しで火を消したことですかね。あの時は、23時30分くらいから朝の4時まで、最前線で消火活動をしました。それからホースを洗って、組み直して、5時30分頃に帰宅。鼻の中はススで真っ黒ですから、それを洗い流して、一睡もせずに仕事に行った時が大変でしたね。でも、直接感謝を伝えられるとやっていて良かったな、地域のためになっているなという気持ちになります。

宮古での暮らしの満足ポイント・不満ポイントを教えてください。

満足ポイントと言うか、楽しみ方だと思います。人と関わるというのは楽しみのひとつなんじゃないかなと思います。というのは、自分は24歳くらいから人と関わり始めて、そこから「宮古って良い町だな」と、思うようになって。地域と関わっていくっていうことは、宮古を楽しむポイントだと思います。ほかには、子育て支援が充実していることも宮古市の魅力の一つだと思います。保育料も0歳から無料だし、学校給食費も無料なので、子育てする上ですごく助かっています。全国的にもこれらの支援を市をあげてやっているところは少ないのではないでしょうか。不満ポイントは 、子どもを遊ばせられる室内施設が少ないところです。雨が降ると、家にこもっていることが多くて、子どもたちはいつも不満を言っています。

出町さんにとって、ふるさととは?

自分に関わっているすべての人がふるさとです。人と会うと元気が出るので、友だちや知り合い、すべての人たちがふるさとだと思えます。宮古の風景を見て、帰ってきたと感じることもあるのかもしれないけど、自分は、町にいる人に会った時がのほうが、宮古に帰ってきたなと強く感じますね。

出町さんの希望は?

子どもたちです。子どもたちに宮古を残すのも自分の役目だと思っています。いろんな人と関わって宮古を知ることで、子どもたちにいろんな人や場所を教えてあげられるし、自分にとってもそれが活力にもなります。

Uターンを考えているひとたちにメッセージを。

いつでも帰ってきてください。年末だけでもいいし、長期休暇の時でもいいです。帰ってきて、改めて宮古の人の温かさを思い出してほしいと思います。

2024年12月取材

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