佐々木 秀崇さん
Hidetaka Sasaki
団体職員
ストリートダンスのビックイベントを宮古で...ダンサーの顔を持つ海の男
PROFILE
1995年生まれ。宮古市重茂出身。2011年ストリートダンスに出会う。2013年には宮古市で行われたコンテストで準優勝。高校卒業後、組合学校を経て宮古漁業協同組合に入組。宮古市消防団第25分団入団。2018年ソロダンスバトル準優勝(岩手)。2021年ソロダンスバトルファイナリスト(岩手)。父、母と3人暮らし。
好きなものこそお金をかけ、努力し続ける
-
仕事内容・1日のルーティンを教えてください。
-
宮古漁業協同組合に所属していて、毎日の勤務は、8時半から17時までです。漁師の仕事から保険の仕事まで、領域が広くてデパートのような感じなのですが、基本的には、パソコン仕事など、組合員の漁師さんができない部分のお手伝いをしています。忙しい時期は、牡蠣やあさりの集荷などにも出ています。帰宅してからはダンスの練習をしたり、音楽を聴いたりしています。たまにゲストハウスに寄って、コーヒーを飲みながら友だちとしゃべったりもしますよ。
-
仕事のやりがいはどんなところですか?
-
一番は、組合員の漁師の皆さんが喜んでくれることです。私は重茂出身で、祖父も漁師でしたし、水産業の人たちが好きなんですよね。自分がしたことで、漁師さんたちに「次も頑張ろう」と思ってもらえた時は、うれしいですね。彼らが喜んでくれるから私も頑張ろうと思えます。
-
今の仕事をする前は、何になりたかったですか?
-
けっこういろんなことに興味がありました。小さい頃は忍者になりたかったですし(笑)、小学生の時は薬剤師、中学生の時は保育士、高校生の時は、経営者になりたいと思っていたはずなんですよね。いろいろなことに興味を持っちゃうタイプなんですよ。
-
やってみたいことがたくさんあったのですね。では、漁師としての今後の展望や夢を教えてください。
-
これからも宮古に住み続けると思うし、この仕事に就いているので、水産業の発展に尽くさなきゃとか、漁師さんの手助けをし続けたいなと考えています。
-
次に、余暇の過ごし方と、所属するコミュニティを教えてください。
-
仕事以外の時間は、ストリートダンスの練習ですね。ダンスのコミュニティに所属しています。あとは、音楽を聴いたり、映画を見たり。消防団や青年会議所のメンバーとして、地域活動もしていますよ。
-
充実されていますね。ダンスの経験年数と、始めたきっかけを教えてください。
-
高校一年生からやっているので、10〜11年くらいになりますね。高校に入学して、野球部に入ったのですが、辞めてしまって。これから何をしようか迷っていたときに出会ったのがダンスでした。あ、モテたかったのもありますよ(笑)。
-
ダンスのどんなところが魅力に感じ、楽しいと思いますか?また、大変なことも教えてください。
-
ストレス発散の延長線で楽しめるところと、いろんな人たちと出会えるところです。ダンスには階級がないので、プロの人とも対戦することができるところが楽しいなと思います。大変なことは、競技人口と練習場所が少ないことですね。
-
ご自身の性格に合うところと、ダンスを通して学んだことを教えてください。
-
私はしゃべりが苦手なのですが、ダンスなら踊るだけなので性格に合っているなと思いますね。ダンスを通して学んだことは、好きなものこそお金をかけて、努力し続けるということですね。
-
ダンサーとしての今後の夢や展望はありますか?
-
年に一度、ダンスの大会を宮古で主催しているのですが、すごく大きな大会を開いてみたいです。東北で一番とか、東日本で一番とか。「東北のイベントなら宮古だよね」と言われるようなイベントを開きたいです。
-
宮古での暮らしの満足ポイント・不満ポイントを教えてください。
-
ご飯がおいしいところですね、特に魚が。あとは、人と人との距離が近くて話しやすいのがいいですよね。なにかあれば協力し合えますしね。不満なところは、バスの最終が早いところと、飲み屋の閉店が早いところですかね。
-
佐々木さんにとって、ふるさととは?
-
いつでも帰ってきていい場所なのではないでしょうか。いつでも出ていっていいし。0.1%でもその場所のことを気にかけていれば、それでいいんじゃないかなと。
-
佐々木さんの希望は?
-
地域の子どもたちですかね。地域貢献活動で小中高生と話す機会があるのですが、皆、楽しそうだし、しっかり考えを持っていてくれています。今後の宮古地域もまだまだ捨てたもんじゃないなと思います。
-
Uターンを考えているひとたちにメッセージを。
-
成功しても失敗してもいいから、今いる場所で自分がやりたいことをやり切ってから帰ってきてください。やりたいことを半端にして帰ってくると、いつまでも気になっちゃいますからね。いつでも帰ってこられる場所がふるさとですから。帰ってきたら、一緒に楽しいことをやりましょう。
2022年9月取材