伊藤 秀平さん
Shuhei Ito
市役所職員
つながりの輪をレンズ越しに...地域の魅力を映し出す公務員
PROFILE
1995年生まれ。岩手県宮古市出身。宮古高等学校卒業後、岩手大学人文社会科学部入学。大学2年生の時、バイト先の先輩に誘われ、ダーツに出会う。2017年に大学卒業。宮古市役所に入庁し、実家で暮らしながらダーツを趣味として楽しむ。
ダーツから広がるつながり
仲間と楽しむ好きなこと
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仕事の内容や毎日のルーティンを教えてください。
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宮古市役所で「広報みやこ」を作っています。平日の起床は7時半。8時半に出勤し、17時15分まで仕事をこなします。帰宅して、19時30分に夕飯。その後、22時頃に入浴し、深夜に就寝します。休日は、昼頃まで寝て、ずっとくつろいでいます。夜は、友だちと飲みに行ったりもしますよ。
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仕事のやりがいを感じるのはどんな時ですか?
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宮古市の人が記事を読んでくれたり、写真を見てくれたりしてくれた時です。「載せてくれてありがとう」といった声をいただいたときは、さらに嬉しいですね。若い世代の人たちが「広報みやこ」を見て、宮古市の魅力について知ってもらえるとやりがいを感じます。
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市役所で働こうと思ったのはなぜですか?
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もともとは、大学を卒業したら海外で働くつもりでした。英語が得意だったので。ですが、両親に地元で働いてほしいと言われたのと、自分自身も宮古が好きだったこともあり、地元で働くことに決めました。
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仕事をしていて大変なこと、やめたいと思ったことはありますか?
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正直、やめたいと思ったことはあります。普段は、宮古市で行われているイベントの写真を撮ることが多いので、土日も休みなく仕事があることが大変ですね。休みが不規則なので、「広報みやこ」を作っている私たちは「宮古市役所の中で、いちばん公務員らしくない仕事」なんて言われることもあります。
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今後の展望を教えてください。
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宮古市を盛り上げる手助けをしたいです。特に、若者も楽しめるまちになってほしいですね。そのために、子どもや若い年代の人が頑張っている姿を写真に撮って、広報に掲載することで応援したいです。
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仕事以外の時間は何をしていますか?
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ダーツやドライブ、冬はスノボもします。なかでも、ダーツはいちばん長く続けています。友だちと飲みながら楽しむことがとても好きです。
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ダーツを始めたきっかけと、経験年数を教えてください。
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大学の頃、バイト先の上司に誘われて一緒にやったのがきっかけですね。大学2年生の時からなので6〜7年くらい続けています。
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ダーツの魅力や楽しさ、宮古市で行う利点は何ですか?
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ねらったところに飛んでいくとやはり楽しいです。練習した分だけ上手くなるので、狙ったところに入る回数も増えます。宮古市には、ダーツができるお店が6店舗ほどしかないので、声をかけると友だちも作りやすいところが良いですよ。ダーツを通して会話が生まれて、つながりができることが魅力ですね。友だちと飲みながらできるので気軽に始めることができますよ。
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ダーツをするときに使う道具の値段はどのくらいかかりますか?
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パーツによって値段は変わります。フライトという羽の部分やシャフトだと、何個かまとめて売られていて、1,000円以下で買えますよ。バレルという持つ部分のパーツが一番高くて1万円くらいかかります。
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その趣味は、今後どのようにしていきたいですか?
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現状だと、自分より年上の人が多いので若い人たちにダーツを広めていきたいです。内陸よりも沿岸のほうがダーツをやっている人口が減少してきているので、沿岸のダーツ人口を増やして盛り上げていきたいですね。
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宮古での暮らしの満足ポイント・不満ポイントを教えてください。
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ご近所付き合いが多く、地元どうしのつながりが深いというところが良い点です。宮古市が狭いからこそ魅力になるポイントですよね。不満は、学生が集まることができる場所やちょっとした時間、主に社会人の休憩できるような場所が少ないことです。私も学生の頃にそう感じていました。
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伊藤さんにとって、ふるさととは?
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リラックスできるところですかね。自分が好きなことができたり、ゆっくり、のんびりとした時間があったり。ふるさとが好きな人が集まっている場所です。
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伊藤さんの希望は?
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宮古市は人口減少が続いていて、4〜50年後にはなくなってしまうかもしれないのが現状です。進学や就職で外に出ても戻って来ることができるような、恋しくなるような場所になってほしいですね。
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Uターンを考えているひとたちにメッセージを
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宮古市には「何もない」とよく耳にします。ですが、そこが宮古市の良いところだと私は思っています。良さに気づいていないだけで、考えてみると良さがたくさん見つかると思います。ただ、進学や就職でこの場所を離れても、あまり重く感じずに軽い気持ちで一度帰ってきてみてほしいですね。外に出たからこそ、分かることが必ずあると思います。
2022年9月取材